斜線堂有紀(シャセンドウユウキ)さんの「死体埋め部の悔恨と青春」を読みました。
「死体埋め部ってなんだろう!?」
タイトルが気になって手に取りました。
死体埋め部の悔恨と青春
- 2019年刊行作品を大幅に改稿し、書下ろしを加えたもの
斜線堂有紀さんの作品
- 死体埋め部の回想と再興(死体埋め部シリーズ続編)
- 愛じゃないならこれは何
- 本の背骨が最後に残る
- 星が人を愛すことなかれ
目次
こんな人におすすめ
推理好きにおすすめ。
祝部といっしょに、作中の死体からわかる手がかりから死因や人物の背景を推理して楽しめます。
あらすじ
英知大学の新入生・祝部浩也は、帰宅中に暴漢に襲われ、格闘の末に誤って男を殺してしまう。
「助けてやろうか?」そこへ通りかかった大学の先輩・織賀善一の提案で、死体を埋めに行くことになる。
だが、乗り込んだ車には、すでに”左手の指をすべて骨折した死体”が座っていた・・・
感想
タイトルのインパクトが強いですね!「死体埋め部ってなんだろう!?」
死体を埋める、という犯罪をおこなっているにも関わらず、重くなりすぎない作品でした。わたしにとっては明るいミステリー。織賀の軽やかで人懐っこいキャラクターがそうさせているのかもしれません。きっと出会ってしまったら、わたしも織賀のファンになっていると思います。祝部と織賀のやりとりはなごみます。
部活動中、車内で行う祝部の殺害推理と、織賀の「承認しよう、それが今回の正答だ」までのやり取りが心地いい。
終盤、祝部が「決断」しますが、自分を貫こうとする勇気はあっぱれです。
タイトルどおり悔恨と青春が詰まった物語でした。
この本を読んだ後は、少ししんみりとした気分になりました。
続編が楽しみです。
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