今月読んだ本の中から7冊を紹介。
読んでみたいな!と気になる本があるとうれしいです。
目次
リボンちゃん 寺地はるな
- ジャンル
小説
- あらすじ
伯母の加代子さんが営む小さなテーラーが物語の舞台。頭のリボンがトレードマークで、加代子さんから「リボンちゃん」と呼ばれる33歳の百花が主人公。ある日、百花は「下着のリメイク」の手伝いを頼まれる。
- そのほか
寺地はるなさんデビュー10周年作品
- ひとことレビュー
この言葉好きだな、こういう風になりたいな、と多くの気づきをもらえる物語でした。読んでいる間、ずっと優しい穏やかな気持ちでいられました。
給水塔から見た虹は 窪美澄
- ジャンル
小説
- あらすじ
中学2年生の桐乃とベトナム人のヒュウは、クラスメイトであり郊外にある古い団地群に住む。桐乃の母、里穂は、団地に住む様々な国のルーツを持つ人々を日夜助けており、「娘の私より、他人を優先するんだ」という思いに苦しむ。一方ヒュウは、クラスメイトのいじめの標的になっていた。少しずつ友達になっていったふたりは「この団地から出て遠くへ行きたい」と望むが・・・
- ひとことレビュー
フィクションだけれどどこかで起きていることかもしれない人種差別や在日外国人の問題に触れることができる。一方、知ることや伝えることの重要性を考えさせられる作品でした。
天使と歌う 愛野史香
- ジャンル
小説
- あらすじ
高校3年生の雨宮大夢は、小学生の頃からチェロを習っている。師は近所に住むクロアチア出身の元世界的なチェリスト、ルカ・デリッチ。身体が不自由なため、妻の故国日本に隠棲していた。そんなある日、クロアチアから「ルカ・デリッチ国際コンクール」を新設したいという話が届く・・・
- ひとことレビュー
人との関わりや新しいもの(事)に触れることで、人生をより豊かなものに変えていくというメッセージを受け取りました。音楽の描写は、まるでコンサートホールにいるかのような盛り上がりを感じました。愛野史香さんの文章は繊細でやわらかく魅力的です。
#東京アパート 吉田篤弘
- ジャンル
小説
- あらすじ
21の短編集。
東京の様々なアパートで暮らす人々の小さな物語。
- ひとことレビュー
穏やかな日常が綴られているけれど、少しさみしくなったり切なくなったり。人との縁を楽しめる人になりたいなと感じました。穏やかな作品が多いので、就寝前の読書にもおすすめです。
サイレントシンガー 小川洋子
- ジャンル
小説
- あらすじ
”アカシアの野辺”には内気な人々が集まって暮らしていた。野辺の人々は沈黙を愛し、十本の指を駆使した指言葉でつつましく会話する。リリカもまた、言葉を話す前に指言葉を覚えた。そして、歌うことを覚える。彼女の歌は、どこまでも素直で、よどみなく、誰の邪魔をせず、でも確かにそこにある。
- そのほか
6年ぶりの長編小説
- ひとことレビュー
こんなに静かな物語は初めて。終始、童話や詩、そういった美しい物語を読んでいるかのよう。不完全を愛する尊さを知りました。この物語は私の宝物です。
情熱 桜木紫乃
- ジャンル
小説
- あらすじ
6篇の短編集。
情熱と分別のあわいに揺れるあなたへ。
40年ぶりに再会を果たした同級生のカメラマンとスタイリスト――「兎に角」
「ボケたら関係解消」が条件の70代ホストと美容師――「ひも」
遅咲き小説家と過去をあかさぬ大学教授――「情熱」
ほか、全6編。
- ひとことレビュー
静かにひっそりと、ある時ひょっこり顔を出す。年齢を重ねた大人たちの情熱の物語は味わい深いものでした。
レモネードに彗星 灰谷魚
- ジャンル
小説、SF
- あらすじ
7篇の短編集。
円城塔賞受賞作「レモネードに彗星」を含む 少し不思議でハイパーポップな傑作短編集!
- ひとことレビュー
個性的な文章だったけれど、はまるとスラスラ読めます。とにかく会話の掛け合いのテンポがよく心地いい。
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