【本感想】【踊れ、愛より痛いほうへ】(向坂くじら)

今回は向坂くじらさんの「踊れ、愛より痛いほうへ」を読みました。

踊れ、愛より痛いほうへ
  • 2025年第173回芥川賞候補作品
  • 向坂くじらさんの小説第二弾
向坂くじら さん作品
  • いなくなくならなくならないで
  • 詩集『とても小さな理解のための』
目次

7歳のアンノは「怒る」とも「泣く」とも違う「割れる」を経験する。
きっかけは母親の無条件に自分を信じる愛だった。
その後、自分のせいで生まれてこなかった妹の存在を知り、ますます愛情に疑念を抱くが・・・

単行本 46 ● 136ページ
ISBN:978-4-309-03970-1 ● Cコード:0093
発売日:2025.06.24


初めて読む向坂くじらさん作品です。「割れる」という表現が独特で惹かれました。7歳のアンノが、それが良くないことだと分かっていることが少し切なく感じました。

あーちゃんとの別れは少し寂しくありましたが、あーちゃんとの出会いが、ずっとこのままではいられないアンノの成長スイッチを押したのだと思います。

正直、サラサラっと読み進めることは難しい作品でした。今までに触れたことのない向坂くじらさんの独特な表現がうつくしいんです。一言ひとこと、じっくり味わいながら読みたい作品です。
きっと、繰り返し読むと見える世界が違うのかもしれません。

愛したが最後、ひとりしか愛せなくなるのはいやなことだ。

踊れ、愛より痛いほうへ 著者:向坂くじら

この一言にアンノのすべてが詰まっているように思えます。

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