今回は斜線堂有紀さんの「死体埋め部の回想と再興」を読みました。
『死体埋め部』第二弾。前作のラストが衝撃的だったので、楽しみにしていました!
- 『死体埋め部の悔恨と青春』の続編
- 2020年刊行作品を大幅に改稿し、書下ろしを加えたもの
- 死体埋め部の悔恨と青春(死体埋め部シリーズ)
- 愛じゃないならこれは何
- 本の背骨が最後に残る
- 恋に至る病
- 病に至る恋
あらすじ
英知大学生の祝部浩也は、誤って人を殺してしまったところを、大学の先輩であり「死体埋め部」の部長、織賀善一に助けられる。それ以来「死体埋め部」の先輩後輩として行動を共にしていたふたりだったが・・・
祝部と織賀の出会いから「あの日」までを綴った『死体埋め部の悔恨と青春』の第二弾。
歪な部活動の果てに二人が辿り着いた「あの日」以前の物語と分岐した未来を描く2話+書下ろし。
発売日:   2025年07月31日
著者/編集:   斜線堂 有紀(著)
シリーズ:   死体埋め部の回想と再興
レーベル:   創元推理文庫
出版社:   東京創元社
発行形態:   文庫
ページ数:   288p
ISBN:   9784488445225
感 想
ありえない出会い方をして、ありえない部活動をして、衝撃的なラストを迎えた前作「死体埋め部の悔恨と青春」。
死体の秘密を推理するものの事実は不明。だが、織賀が承認してしまえばそれが今回の正答になる。今まで読んだことのなかったタイプの物語でした。
さらに、織賀と祝部の掛け合いが愉快でまた見れる続編を楽しみにしていました。
いつも通り埋め部の活動をする二人が再び見れたのはうれしかった!けれど、「この先自分が成人すれば織賀と一緒に酒を飲む機会があるかもしれない」と未来を想像する祝部に切なくなりました。同様に「俺がいなくなったらこのジャガーあげよっか」の織賀のセリフがつらい。
訪れてしまった「あの日」から分岐した未来、『(x)Route不在』と『(y)Route再会』は想像していたよりどちらも苦しい物語でした。
どちらの未来のほうが祝部にとって幸せなのか?
読者によって分かれるところだと思うけれど、私的には(y)のほうが好みです。
もしかしたら織賀は・・・が拭えないまま、読み終えてしまう。
それもこの作品の魅力だと感じました。
ふたりのあの掛け合いを見たくなったら再読しようと思います。
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